来年度の果樹栽培に向けて、準備を始めています。今年は、カイガラムシがちょと多いですね(;^_^A
現在、剪定作業と並行して除去作業をしています。カイガラムシ対策は冬の防除が、一年間の病害虫発生を抑える上で非常に重要です。
以下、カイガラムシ対策に重点を置いた冬期防除についてまとめました。
カイガラムシの生態と防除のポイント
カイガラムシは、成虫になると殻や蝋物質で覆われるため、薬剤が効きにくくなります。そのため、幼虫のうちに駆除するのが効果的です。冬期は成虫が越冬している時期であり、薬剤に対する感受性が比較的高い場合もあります。また、葉が落ちているため、薬剤が枝や幹に付着しやすく、効果を発揮しやすいという利点もあります。
冬期防除の具体的な方法
- 耕種的防除:
- 剪定時に見つけたカイガラムシは、ブラシやヘラなどで物理的にこすり落としましょう。見つけ次第除去することで、春以降の発生数を減らすことができます。
- 不要な枝や込み合った枝を剪定し、風通しと日当たりを良くすることで、カイガラムシの発生を抑制する効果があります。
- 剪定枝は放置せずに処分しましょう。越冬中のカイガラムシが残っている可能性があります。
- 薬剤防除:
- 冬期に使用できる薬剤には、スプレーオイル(40倍)などがあります。これらの薬剤は、カイガラムシの気門を塞いで窒息死させる効果や、体表を覆って乾燥させる効果があります。
- 薬剤を使用する際は、使用時期、希釈倍数、使用回数などをラベルの記載に従って正しく使用します。弱っている木は、枯れてしまう場合がある為、注意が必要です。
- 気温が低いと効果が低下する可能性があるため、気温の高い日中を選んで散布すると効果的です。
- 散布する際は、枝や幹にまんべんなく薬剤が付着するように、丁寧に散布します。2度かけができないので注意しながら散布します。
- その他の注意点:
- カイガラムシの種類によっては、年複数回発生するものもいます。冬期防除だけでなく、発生時期に応じた適切な防除を行うことが重要です。
- また、スプレーオイルは他の農産物には、薬害がでる可能性もある為、周りの園に飛ばないように散布します。
- 農薬の使用に際しては、地域の防除暦や指導機関の情報を参考にし、周辺環境への影響にも配慮しましょう。
桃のカイガラムシ対策の重要性
桃はカイガラムシの被害を受けやすく、果実の品質低下や樹勢の衰弱につながる可能性があります。
最後に
冬期防除は、一年間の病害虫発生を抑えるための重要な作業です。上記の情報を参考に、適切な防除を行い、来年度の豊作につなげます。
理想園では、JA発行の防除暦も参考にしつつ、薬品販売会社からも指導を頂き、効果的な防除計画を立てています。